今回はゾウリムシの増やし方について初心者でもわかりやすくお伝えします。
ゾウリムシの増やし方は簡単
ゾウリムシの増やし方は非常に簡単です。水とゾウリムシのエサ、フタ付きの容器さえあれば誰でも簡単に増やせます。ただし、毎日容器をシェイクしたり、水を継ぎ足したりしないと消えてなくなってしまうので意外と維持するのは難しいです。
ゾウリムシを増やす時準備するもの
ゾウリムシを増やす時準備するものについて説明します。
種ゾウリムシ

増やすもととなるゾウリムシを用意します。田んぼなどで採集する方法もありますが、購入するのがおすすめです。よい種親を用意すれば繁殖しやすいので、種ゾウリムシ選びは非常に重要です。
当店のゾウリムシは選びぬかれた極上の株を利用しています。他店のゾウリムシよりも増えやすく丈夫なので初心者でも育てやすいです。針子や稚魚の育ち方も目に見えて違うので、ぜひお買い求めください。
容器【ペットボトル】

ゾウリムシを培養する容器です。フタ付きの容器が一番いいので、ペットボトルで十分です。500ミリリットル容器でも培養できますが、すぐに無くなってしまうので2リットル程度の容器を準備しましょう。
容器は複数用意する
ゾウリムシは増やすのは簡単ですが、ある日突然消えて無くなってしまいます。このため、培養する容器は複数準備しましょう。2リットルペットボトル3本から4本程度準備しておくと安心です。
ゾウリムシのエサ

ゾウリムシのエサを用意しましょう。他の記事で詳しく解説しますが、エビオスやわかもと、液体の生茶、緑茶粉末、きな粉などで培養している方が多いです。ゾウリムシ専用のエサや鶏糞などの肥料で培養することもできます。もちろんゾウリムシ専用のエサを使ったほうが効果的に培養することができます。
水
ゾウリムシを培養するための水です。カルキ抜きしたほうがいいとは思いますがカルキ抜きしない水道水でも増やすことができます。
ゾウリムシの増やし方
それではゾウリムシの増やし方を説明します。
容器にエサ、水、ゾウリムシを入れる

まず、容器にエサ、水、ゾウリムシを入れます。水はペットボトルの8割から9割ぐらいになるように入れます。ゾウリムシは呼吸しているので、満タンにしないようにしましょう。
軽く振る
次に、水やゾウリムシが入った容器を軽く振ります。
キャップを緩めて、暗い場所に放置
最後に、キャップを緩めて暗い場所に放置しておいてください。キャップが完全にしまったままだと酸欠状態になってしまい、ゾウリムシが育ちません。また、ゾウリムシは光に弱いため光が当たらない場所においておきます。屋外であれば直射日光が当たらない場所に置くか、ゴミ箱やバケツなど光を通さないフタ付き容器を選びましょう。
エサとゾウリムシの量
よく勘違いしている人がいますが、エサやゾウリムシの量は少しで大丈夫です。私の体感では、1リットルの水にゾウリムシの種水100ccの割合で入れています。また、餌の量もごく少量にすることが大事です。ペットボトル2リットルであればエビオス1錠、きな粉や緑茶粉末であれば大さじ一杯ぐらいが適量です。
追加のエサは週に1回ぐらい与えるとよいでしょう。
日常管理
あとは毎日ゾウリムシが入ったボトルを振ってください。キャップを締めて数回シェイクし、またキャップを緩めます。この作業を数日間サボるとゾウリムシは消えて無くなってしまいます。
継ぎ足し
ゾウリムシが減ってきたら新しい水とエサを継ぎ足します。何回かは足し水だけでもう一度増やせますが、何回も繰り返しているとだんだん増殖速度が遅くなってきます。この場合は種ゾウリムシだけ出して容器を丸洗いしてリセットします。
あとは最初から繰り返しです。
メダカや金魚の針子(稚魚)を育てる際に
メダカや金魚の針子(稚魚)を育てる際に、市販の粉餌では粒が大きすぎて食べられない、成長が遅いといった悩みを抱える飼育者は少なくありません。そんな時に活躍するのが「ゾウリムシ」です。
ゾウリムシは針子でも食べやすい極小サイズの生き餌で、栄養豊富かつ培養が容易という優れた特徴を持っています。一度培養方法を覚えれば、継続的に自宅で増やすことができ、稚魚の生存率と成長速度を大幅に向上させることが可能です。
本記事では、ゾウリムシの増やし方を初心者でも理解できるよう詳しく解説し、培養を成功させるための重要なポイントや餌の選び方まで包括的にご紹介します。
ゾウリムシとは何か?培養のメリットを解説
ゾウリムシの基本的特徴
ゾウリムシは繊毛虫の仲間に分類される単細胞の微生物で、体長は約0.1~0.3mmと非常に小さな生物です。顕微鏡で観察すると草履のような楕円形をしていることから、この名前が付けられました。
自然界では池や川、田んぼなどの淡水域に広く生息しており、細菌や有機物を捕食して生活しています。適切な環境下では細胞分裂によって急速に増殖する特性があり、アクアリウム分野では生き餌として重宝されています。
ゾウリムシは酸素を必要とする好気性生物であり、水温20~25度程度の環境で最も活発に増殖します。また、pH6~8程度の弱酸性から弱アルカリ性の水質を好みます。
針子や稚魚の餌としてのメリット
ゾウリムシが針子や稚魚の餌として優れている理由は、まずそのサイズにあります。生まれたばかりの針子の口は非常に小さく、市販の粉餌でも大きすぎることがありますが、ゾウリムシなら確実に食べることができます。
さらに、ゾウリムシは生きているため水中を活発に動き回り、針子の捕食本能を刺激します。これにより食いつきが良くなり、摂餌量の増加につながります。また、生き餌として栄養価が高く、特にタンパク質を豊富に含んでいるため、稚魚の成長促進に効果的です。
水質への影響も考慮すべき重要なメリットです。ゾウリムシは淡水性生物のため飼育水に投入しても長時間生存し、食べ残しによる水質悪化のリスクが低いのが特徴です。むしろ水中の有機物を捕食するため、適度な水質浄化作用も期待できます。
ゾウリムシの基本的な増やし方
必要な道具と材料の準備
ゾウリムシの培養に必要な道具は非常にシンプルです。まず培養容器として、500ml~2Lのペットボトルを用意します。口が広く、くぼみの少ない丸い形状のものが理想的です。また、種水を注ぐ際に便利な漏斗も準備しておくと作業がスムーズになります。
最も重要なのはゾウリムシの種水です。アクアリウムショップやインターネット通販で購入できます。初心者の場合は、培養方法の説明書が付属した商品を選ぶと安心です。
水はカルキ抜きしたものを使用します。水道水を一晩汲み置きするか、市販のカルキ抜き剤を使用してください。温度は20~25度程度が最適で、培養を始める前に種水と同じ温度にしておくことが大切です。
培養の手順と管理方法
培養の手順は驚くほど簡単です。まず、ペットボトルにカルキ抜きした水を容器の約2分の1程度まで入れます。次に、ゾウリムシの種水を全体の3分の1程度になるよう注ぎ入れます。水面が容器の8分目程度になるよう調整し、空気層を確保することが重要です。
餌を投入した後、軽く撹拌してペットボトルのキャップを軽く被せます。完全に閉めてしまうと酸素不足になるため、隙間を空けておくことが必須です。その後は1日1回軽く振って撹拌し、3~5日に1度追加で餌を与えます。
適切な環境であれば5~10日程度で肉眼でも確認できるほどに増殖します。水全体が白っぽく見え、容器を軽く叩くと白い点々が動き回る様子が観察できれば培養成功です。
培養を成功させるための重要なポイント
温度管理と環境条件
ゾウリムシの培養において温度管理は最重要要素の一つです。最適温度は20~25度で、この範囲内であれば順調に増殖します。15度以下になると増殖速度が著しく低下し、10度以下では増殖が停止してしまいます。
逆に30度を超える高温でも増殖が鈍化し、35度以上では死滅するリスクが高まります。そのため、夏場は直射日光を避け、冬場は室内の暖かい場所で培養することが重要です。
光環境については、直射日光は避けつつ完全な暗闇にする必要もありません。室内の自然光程度であれば問題なく、むしろ適度な光は培養液中の微生物バランスを整える効果があります。培養場所は温度変化の少ない安定した環境を選ぶことが成功の鍵となります。
餌やりと水質管理のコツ
ゾウリムシへの餌やりは量とタイミングが重要です。初回は培養開始時に適量を投入し、その後は3~5日間隔で追加給餌を行います。餌が不足すると増殖が停滞し、過剰だと水質悪化を招くため、適量を見極めることが大切です。
水質管理では、培養液の透明度が一つの指標となります。餌を投入直後は白濁することがありますが、ゾウリムシが餌を消費すると透明に戻ります。この透明になったタイミングが次回の給餌時期の目安です。
培養から10~14日程度経過すると水質が悪化し始めるため、定期的なリセットが必要です。増殖が順調な培養液の一部を新しい容器に移し、フレッシュな水と餌を加えて継続培養します。このローテーションにより安定した供給が可能となります。
ゾウリムシの餌の種類と使い分け
初心者におすすめの餌
初心者に最もおすすめなのは、ゾウリムシ専用の培養餌です。これらの商品はゾウリムシの増殖に特化した配合となっており、失敗リスクが最も低くなります。多くの商品には詳細な培養方法も記載されているため、初回の培養でも安心して取り組めます。
次に推奨できるのがエビオス錠です。薬局で手軽に購入でき、計量が簡単で保存も利きます。500mlの容器に対して1錠程度が目安で、増殖速度も比較的良好です。ただし、水質悪化しやすいため適切なタイミングでのリセットが必要です。
PSB(光合成細菌)も初心者向けの優秀な餌です。水質浄化作用があるため培養液が悪化しにくく、ゾウリムシの増殖速度も速いのが特徴です。メダカ飼育でPSBを使用している方には特におすすめできます。
コストパフォーマンスの良い餌の選び方
長期的にゾウリムシ培養を続ける場合、餌のコストパフォーマンスも重要な要素となります。最もコストパフォーマンスに優れるのは米のとぎ汁で、日常的にお米を炊く家庭であれば追加コストは発生しません。ただし、増殖速度はやや緩やかです。
豆乳も非常に優秀な選択肢です。スーパーで安価に購入でき、極少量で培養できるため1パックで長期間使用できます。添加物の少ない無調整豆乳を選ぶことがポイントです。
生茶を使用する方法も注目されています。臭いが比較的少なく、入手も容易で、培養も安定しやすいのが特徴です。ただし、他の餌と比べるとコストは若干高めになります。
まとめ
ゾウリムシの増やし方は基本を押さえれば決して難しくありません。適切な温度管理、餌やりのタイミング、水質の維持という3つの要素を理解すれば、安定した培養が可能です。
初心者の方は専用餌やエビオス錠から始めて、慣れてきたら米のとぎ汁や豆乳などのコストパフォーマンスの良い餌に挑戦してみてください。培養に成功すれば、針子や稚魚の生存率向上と健全な成長を実現できます。
定期的な株分けやリセットを行いながら継続培養することで、常に新鮮なゾウリムシを供給できる体制を整えましょう。適切な管理により、メダカや金魚の繁殖成功率を大幅に向上させることができるはずです。
最後に、当店のゾウリムシは選びぬかれた極上の株を利用しています。他店のゾウリムシよりも増えやすく丈夫なので初心者でも育てやすいです。針子や稚魚の育ち方も目に見えて違うので、ぜひお買い求めください。






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